築34年を迎えた木造軸組み工法の戸建てリノベーションです。
4人の子供たちが巣立っていった思い出深い住まいを、ご夫婦がどのように住み続けていくかがテーマとなった改修例です。

計画のはじめは、お施主様にこれからの暮らしを具体的にイメージしてもらい、インスペクションによる家屋の調査結果を踏まえつつ、改修案を提案していきました。

園芸が趣味の奥様の希望は、家のどこからでも庭の眺めを楽しみ、四季の移り変わりを静かに感じながら暮らせる住まい。そして子供や孫が大勢集まったとき、一緒に料理と食事が楽しめる明るくのびのびとしたLDK。

お施主様が納得されるまでプランの提案を繰り返し、最終的にLDKと寝室が建具の開閉でつながるプランに決定。改修範囲は１階のみに限定し、それより上部はメンテナンス上必要最小限の工事としました。

主な改修内容は、「断熱改修」「床下空調」「耐震性の向上」「間取りの変更と設備の更新」です。

仕上げについては、フローリングはモミの木の浮造り加工。寝室の天井にも使用しあたたかみのある雰囲気に。窓枠や建具枠、巾木等にもモミの木を使い、クリアオイルを塗ることでしっとりとした蜜のような色合いになっています。キッチンは使い慣れたＩ型タイプを選び、背面にリビング側からも利用可能なカウンター収納を造作しました。

「変わるもの、変えないスタイル」を吟味し、お施主様と一緒に作り上げたリノベーション住宅です。