網戸の正しい使い方

風が心地よく窓を開けたくなる季節。改めて窓辺の快適性を見直しませんか。今回は何気なく使っている網戸のお話です。

網戸と窓の隙間に注意

窓に使われる網戸として代表的なのがパネルタイプ(引き違い)です。 横にスライドして開けたり閉めたりする、もっともスタンダードなタイプの網戸です。最近は、小さな網目のものや虫が寄りつきにくい素材を使用した商品が市販されています。
網戸を使う時は窓との配置にも注意しましょう。

全開状態で使用するか(イラスト①)、窓右半開でも(イラスト②)隙間がなければ虫が入ってくることはありません。窓左半開(イラスト③)では、窓と網戸の間から虫が入りやすくなります。

最近の網戸は両縦枠にサッシとのすき間を埋めるモヘアがついていますが、古いものは片側にしかついていない網戸もあります。その場合は、サッシの召合せ框に網戸のモヘアが重なるような位置関係にしないと、隙間が生じて虫が入ってきてしまうので、自宅の網戸を確認して窓を開けることをお勧めします。

左の網戸の室内側についているのがモヘア(繊維)。

強い風ではずれることも

掃除や引越しの際にはずしたことがある、開け閉めするだけではずれる、風が通りぬけるとガタガタする……そんな網戸は要注意。網戸のはずれ止めがきちんとセットされていないかもしれません。

はずれ止めが緩んでいると風にあおられたり、サッシとの隙間が生じて虫の侵入を許してしまうので、上図を参考にゆるみが無いか定期的にチェックしましょう。はずれ止めセットの際は、周囲に人がいないことを確認のうえ、安全に十分注意して行ってください。
(text. 鈴木工務店 現場管理統括/一級建築士 志村芳彦)

※YKK AP「夏のヒント『虫と上手に付き合う』」「網戸についてのお願い」から出典。

『かきのたね』vol.54 お手入れ ら・ら・らより