子育てを終えたご夫婦が選んだ平屋暮らし。趣味の天文台やZEHを叶える家づくりを紹介します。
次女の後押しで定年を
前に建て替えを決意
3人のお子さんを育てたMさんご夫婦は、定年退職を前に平屋への建て替えを決めました。以前の住まいは木造2階建ての中古住宅で築50年。老朽化が目立ち、看過できない状況でした。
「経年で床が緩くなったり、隙間風で冬が寒かったりして修繕の話はだいぶ前から出ていました。最初は耐震補強に留めるつもりでしたが、先延ばしにしているうちに劣化が進み、年齢的にもやるなら今しかないと思い切って建て替えに。建てるなら次女が『友人の実家の鈴木工務店で建てたい』というので、一緒に家づくりをすることになりました」
小学生の頃からの幼馴染だった友人宅に居心地のよさを感じていた次女のNさん。奥様もよく知る間柄だったことから「鈴木工務店なら安心」と依頼を決めました。打ち合わせを開始した2021年当時はご主人は地方に単身赴任中だったため、時にはオンラインで赴任先とつなげながら奥様とNさんが中心となって家づくりを進めました。
天文台を載せるには?
木造→混構造で解決
耐震面と暖かさの問題さえクリアすれば、特段のこだわりはなかったMさんご夫婦ですが、唯一ご主人の趣味の天体観測ドームを置くことが必須条件でした。
「木造2階建ての上にドームを載せると振動で撮影に適さないことがわかり、庭に鉄筋コンクリート(RC)造の別棟を建てることを提案されましたが、存在感が強すぎると感じて断りました。改めて平屋建てで相談したところ、数日後には現在の一部RC造の平屋プランを再提案していただき、そのスピード感と提案力に驚きました」
RC造の洋室はご主人の趣味室としたことで、外階段を使って好きな時間にドームに直行できます。「晴れれば昼でも夜でも。太陽と星を眺める生活です」とご主人。自室では撮影した画像の編集などをして過ごすそうです。
またM邸はOMX(※)と蓄電池を搭載したZEHの家です。「OMXは外から帰った時に違いがわかります。日々気温をチェックしていますが、室内は26℃に保たれ、快適です」
プランは南北に長いLDKに並行して洋室2室と和室1室を配したシンプルな間取り。リビングダイニングとつながる和室は襖で間仕切られ、続き間としても個室としても使える予備室としました。LDKの勾配天井に設けたトップライトは大屋根がかかる空間中央の暗さを解消し、通風にも役立っています。
快適な温熱環境で楽しむ
自由な平屋暮らし
竣工は2年前ですが、ご夫婦揃っての生活はご主人が定年退職されたこの春から。共通の趣味はテニスで、平日は仕事で在宅時間が短い奥様は、週末にNさんとオーブン料理やお菓子作りを楽しんでいるそうです。年間通して暮らした感想は、「冬の自然な暖かさが気に入っています。老後も安心して暮らせる家になりました」
一足先に自由な暮らしを楽しむご主人と週末はリラックスしたい奥様の終の住みか。気密と断熱性能を高め、太陽光発電と蓄電池を備えたゼロ・エネルギー・ハウスへの建て替えは、省エネなだけでなく、光熱費も身体への負担も減り将来の安心材料になります。毎日の生活で室温やエネルギーを気にしなくても快適な環境が保てると、暮らしはもっと自由になります。
photo: Chika Suzuki
TEXT: Rie Shimizu
※OMX:冬は太陽の熱で床暖房。高効率エアコンで冷暖房も行い、エアコンの排熱利用でお湯を沸かす。太陽光発電システム搭載。熱交換換気を行う1台5役の空調システム。
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