「敷地をシェア」する新しい二世帯住宅のかたち

あっという間に3月が終わろうとしていますね。週明けには新年度、そして新しい元号の発表が控えています。鈴木工務店にも、4月から新しい生活を始められるお施主様がいらっしゃいます。今日は、お施主様の選択された家づくりから新しい暮らしのかたちを考えていきたいと思います。

「敷地をシェアする いえ と いえ」は、姉妹夫婦が適度な距離感で暮らす家です。当初は一戸建ての二世帯案でしたが、建物配置を工夫して敷地をシェアする二軒プランとなりました。道を挟んだ南西方向の公園には銀杏の巨木があり、室内からも四季折々の表情を楽しめます。建物外観は、2階の外壁と道路沿いの塀を濃いグレーの板張りにし、公園のある街並みに配慮しながら家の存在感も生んでいます。

2軒プランを3D線画パースで表現

2軒プランにすることで、将来のライフスタイルの変化や、世帯それぞれに異なるライフステージに個々に対応しやすいというメリットが生まれます。また、公園に面した辻に位置する敷地において、人目を気にして単に閉じるのではなく、2軒に挟まれた変形の庭と公園の緑に視覚的なつながりをもたせることで、住んでいる人はもちろん街並みにも潤いと変化を与えています。

二世帯共用のゆとりある庭では、一緒にBBQをたのしんだり日曜大工をしたりするのもよいでしょう。それぞれに落ち着きたいときには、住戸間で視線を合わせることなく、窓から銀杏の緑を眺めて静かに過ごすこともできます。交差点の左奥と手前の公園に面する敷地。街並みに配慮して外観に板張りを施しています

高齢化や多様なライフスタイル、住宅観が進むなか、弊社にもさまざまな相談が寄せられます。実家の土地活用や二世帯住宅への建替え、大きな古家の減築、あるいは中古住宅リノベーション、今回のような姉妹兄弟での同居の検討などなど。そうしたなか、既成の解ではない自分たちらしい答えを見つける楽しさが、家づくりにはあるわけで、それを、「敷地をシェアする いえ と いえ」のお施主様は見事にかたちにされたのです。

二軒プランになってからの当初案。この後、街並みへの配慮や室内からの景色を考え塀などに板張りを採用することに

「敷地をシェアする いえ と いえ」の建物完成見学会は4月27日(土)28日(日)に開催。見学は予約制です。ご興味のある方はイベントサイトからお問合せ下さい。 (畑野)