工務店の注文住宅・建方を行いました@小金井市

一気に進める建方の現場

一気に上階まで組み上げていきます。構造には断面欠損の少ない金物工法を採用。柱頭には差し込まれた梁受けの金物が見えます。

工務店のある町田市から施工エリアぎりぎりの小金井市の現場から。先週、建て方を行いました。天気ももちこたえてくれて、建方職人と一緒に一気に棟上げました。なにしろ建物を濡らさないように短期間で上棟するのが鉄則なので、建方の日は人手が多く勢いがあります。

住宅外でのクレーン操作は職人技

住宅地の環境に注意しながらクレーンで木材を上げます。ちなみに、クレーンが入れないような道路環境では、職人の手運びとなるため手間とコストが余計にかかるので要注意です。

部材を敷地や上階へ上げるのはクレーン車です。住宅街では隣家や電線、電柱が林立しているので集中力と技術が必要です。もちろん、事故のないように、上げ下ろしの際には皆で声を掛け合います。小冊子『かきのたね』の「ものづくりの現場から」では、バックナンバーでクレーン職人の紹介もしています。

建方に見る骨組みの美しさ

鈴木工務店の木の家では、梁や柱が現しの空間が多くあります。そのため傷がつかないように養生して作業を進めます。梁間隔のリズムの小気味良さや構造的に素直な柱の配置は、骨組みの見た目の美しさにも表れます。

鈴木工務店代表の鈴木は「建物にはとくに美しいと感じられる時が3度ある」と言います。建方で棟上げした瞬間の骨組みの美しさ。完成した時。そして、施主が住みこなして馴染んだ経年時。建物は工程と共に刻々と姿を変えていきます。建方の美しさの表出は刹那的ですが、その後もずっと家と住まい手を支える大事な骨組みであり続けます。

主要構造材は紀州山長商店の杉材です。和歌山にて江戸時代から続く老舗で、国産材の安定供給に昔から尽力している企業です。

設計施工の鈴木工務店では、家づくりの工程そのものをわが子の成長のように見守り、関心を向けてくださるお施主さまが多いように感じます。建方の瞬間も、後戻りで再現はできない、貴重でかけがえのない家づくりの一コマなのでした。