平屋の魅力 ずっと住み続けられる家

今月と来月に、平屋の家の建築中現場見学会と建物完成見学会を開催します。そこで今回は、平屋の魅力についてお話しします。

子育て世代の平屋「のびざかり」@相模原市南区。10/22(土)に建築中現場見学会を開催します。

フラットにつながる空間と気配

段差のない空間は年を重ねてからの暮らしも快適なことは言うまでもありません。敷地に余裕があれば、住んでみたいと思う人も多いのではないでしょうか。

「楽・ラク」という以外に、空間と動線がフラットにつながることの利点は何でしょう。まず、家族の気配を家全体で感じ取りやすくなります。もちろん間取りによります。マンションによく見かける中廊下型の間取り(廊下の両脇に個室、扉を隔ててLDKを配置)では、空間のつながりや気配は感じにくいかもしれません。

例えば、家族があつまるゆったりとしたLDKを中心に個室がつながるプランであれば空間や気配は伝わりやすくなります。さらに、LDKが庭とつながることで、室内外のつながりも生まれ、解放感や自然を身近に感じることができます。

「のびざかり」のイメージパース。パブリック翼とプライベート翼からなるL字平面で、両翼の交点に庭とつながるデッキを設けています。

フラットに収まる平屋の動線

動線がフラットに収まることのメリットは、特に家事において大きいですよね。日常的には洗濯干しや取り込み、ゴミ出しや週末の買い出しにともなう出入りなどが考えられます。そのほか、子育て世代ならアウトドア道具の手入れや収納などもありそうです。想像してみてください--それらの作業動線に上下階の昇降が伴わないだけで--ストレスが軽減されませんか?

もちろん、敷地に余裕がないとなかなか平屋は実現できませんよね。2階建てやスキップフロアの建物でも、動線の効率化を計画します--念のため。

メンテナンスのしやすさ

屋根や外壁の修繕の際に、足場を高くかける必要がないので、メンテナンスコストや手間の面でメリットがあります。周囲の少し高い建物から自宅を見下ろせば、傷みの程度も把握しやすいです。逆に、総2階の建物に比べると、屋根の面積は大きくなるので、その分はプラスです。

街並み対する平屋の佇まい

街並みに対しては、重心の低いプロポーションが落ち着きを与えてくれます。敷地いっぱいに四角い家が建ち並ぶ住宅街で、敷地や空間に余白を残しながら佇む平屋は、道行く人の足と目を止めるかもしれません。よく、お客様にもお話しをするのですが、目を引く建物は防犯にも一役買います。この場合の目を引くは、通り過ぎるとにき歩を緩めたり、ちょっと振り返って見返したくなるような建物、という感じでしょうか。通行人やご近所さんにある意味「見守られている」家に泥棒は入りにくいですから。

平屋でも2階建てでも、「余白」や「街並み」に対する考え方は同じです。建物だけではなく、街並みに対しても好ましく思える、また思ってもらえるような家づくりを大事にしています。ちなみに、鈴木工務店の「5つの約束」は「住む人の誇りが私たちの誇り」です。