ライフステージに合わせて子供部屋を仕切る。暮らしの変化に対応する木の家を建てる--町田市・鈴木工務店の事例から

季刊誌『かきのたね』vol.51の「お手入れららら」より。アフターメンテナンスのお問合せのひとつ、子ども部屋の間仕切り工事を紹介します。これから家をつくる、あるいは子供部屋を区切りたい場合の参考に。

新築時から部屋を区切る想定で計画

今回ご紹介するH邸は築7年、中学生と小学生のお子さん2人と暮らす4人家族です。既存の子供部屋は7.2畳のワンルーム空間でした。子供部屋はベッドとデスクが置ける最小サイズから検討し、子供はいずれ独立するので4~4.5畳程度あれば足りると想定することが多いです。今回のH邸のように子供室に隣接したスタディーコーナーがあれば、もっとコンパクトでも成立します。

方法としては壁を新設して区切る場合と、造作家具で区切る場合があります。いずれも大工工事だけで済むように新築時から部屋を区切ることを念頭に計画しておくことが大事です。具体的にはコンセントや照明、床下暖房の吹出口(ある場合には)、出入口を振り分けておく等が挙げられます。また冷房は1台でまかなえるように、間仕切り壁の上部を欄間のように抜く場合もあります。

新築時

 

間仕切り完成

 

間仕切り工事(築7年)

事前準備で工期を短くできる

事前に現地調査と材料を加工しておけば、工期は1日となります。現場では柱と梁、床に壁の受け木を設置し、間に壁を入れる作業が行われます。今回は国産杉の無垢材を張り合わせたJパネルで間仕切り壁を製作しました。小口の積層断面が美しく、そのまま仕上げとしても使える材料です。既存の柱と梁も杉材。新設の受け木と壁も杉。経年で灼けが異なりますが、時間と共に馴染んでいくので無垢材ならではの変化が楽しめます。

間仕切り工事はアフターメンテナンスのひとつで、ご入居後5〜10年くらいで設置されるケースが多いです。お子様の独立後は撤去して、また新築時のような多目的ホールとしても使えます。このようにライフステージに合わせて使い勝手を変えられれば、家に暮らしを合わせるのではなく、暮らしに家を合わせていけます。そろそろ子どもたちに個室かな、と思ったら、鈴木工務店へお気軽にお問い合わせください。