事例でみる畳間のスタイル

鈴木工務店の事例から畳間のスタイルと暮らしを紹介します

最近の新築では和室を設ける家はぐっと減りました。一方で、リビング・ダイニングにつながる畳間の要望は少なくありません。フローリングの空間に直に座ったり寝転んだりできるスペースがあると、暮らしの中で何かと重宝です。今回は事例を交えて畳間をスタイル別に紹介します。

2024年4月にお引渡しを終えた八王子市高尾町の1階ダイニングと畳間

小上がりの畳間1~段差低めで空間のつながり重視

高さ20cm程度の小上がりの畳間を設ける事例です。高さを抑えることで隣り合う空間とのつながりを重視しながら、ワンルーム状のダイニング・キッチンで居場所の質の違いを表現できます。

写真の高尾町の家は小さなお子がいる4人家族です。先月末にお引渡しを終えたばかり。畳間がある暮らしのイメージは、お子さんのお昼寝場所になったり、おもちゃを広げたり、直に座って洗濯を畳む場にも。在宅ワークの気分転換に、庭を眺めながら畳に床座で仕事をするイメージもお持ちでした。

何となく、フローリングに直に座ったりゴロゴロしたり、取込んだ洗濯物を置いたりするのには抵抗を感じますよね。でも、これが畳だと平気なんです。日本人の性?でしょうか。

ちなみに20cm程度の小上がり分は、床下暖房の吹き出し口を兼ねています。

小上がりの畳間2~床下収納

2022年竣工の「手をつなぐ」。ワンルーム状の2階リビングに小上がりの畳間を設けました。

深めの引き出しあるいは腰掛の高さ40~45cm程度の高さを確保した畳間兼床下収納の事例です。手前は引き出し、奥は畳を上げて使うBOX収納になっています。畳4枚分の床下収納は大容量です。

手前の引き出しには、普段使いの物(奥さんの趣味である布、毛糸等の手芸用品など)を入れて、奥には季節物(厚手のひざ掛けや来客用布団など)を収納しています。

小上がり分を利用した床下収納。引き出しと畳を蓋にしたBOX収納を組み合わせています

設計の時から、ソファを置かないで小上がりでゴロゴロしながらテレビや漫画が見たい、というイメージをお持ちでした。実際の暮らしでもその通りに使っています。LDKと一続きの空間で腰掛にもなるため、大勢集まった際でも各々くつろぐ居場所を見つけることができます。

*写真の住宅「手をつなぐ」の事例画像をもっと見る→手をつなぐ | 株式会社 鈴木工務店 (suzuki-koumuten.co.jp)
*「手をつなぐ」の暮らしのスタイルを見る→暮らしのスタイルーー「おうちにかえろう」 鈴木工務店の季刊誌『かきのたね』vol.49より | 株式会社 鈴木工務店 (suzuki-koumuten.co.jp)

小下がりの畳間~こもり感

2020年竣工の「自然にくらす」。杉と安曇野松で構成された住まいに畳間がしっくり馴染みます

フローリングのリビング・ダイニングから一段さがった床レベルの畳間です。ワンルーム状の空間で居場所をつくれる仕掛けであることは小上がりと同じくですが、目線が下がることでこもり感と落ち着きを感じることができます。

写真の家は幼児を含む3人のお子さんがいる賑やかな家族の住まいです。小下がりにおもちゃや小物が並んでいますが、段差の下に収まるためリビング側から見ても露出がそれほど気になりません。

また、おもちゃを広げる場合でも、囲われたエリア内で工夫して遊ぶので片付けも楽なようです。まぁ、これはお子さんの個性にもよりますね(笑)

*写真の住宅「自然にくらす」の事例画像をもっと見る→自然にくらす | 株式会社 鈴木工務店 (suzuki-koumuten.co.jp)

襖で区切れる畳間~客間としても

2022年竣工の「くらしを紡ぐ」。奥の畳間は襖の開閉で個室にもなります

リビング・ダイニングにつながる畳間は襖のないオープンなタイプが実例としては多いですが、プランによっては襖の開閉で個室化できるパターンもあります。

写真の家は夫婦ふたり、成人したお子さんたちがときどき帰省する家族構成です。南北に細長い敷地に建つ家で、北側奥に小上がりの畳間があります。地窓を設けてリビング側からも北庭の緑を眺められる計画です。

引込式の襖を閉めると個室化し、客間としても着付け部屋としても使え、ときどき帰省する子どもたちの寝床にもなっているそうです。

*写真の住宅「くらしを紡ぐ」の事例画像をもっと見る→くらしを紡ぐ 住まい手の趣味とセンスを反映した家@世田谷区 | 株式会社 鈴木工務店 (suzuki-koumuten.co.jp)
*「くらしを紡ぐ」の暮らしのスタイルを見る→大人世代の住み替え。世田谷の住宅街に「職住遊」を叶える注文住宅を建てる。鈴木工務店の季刊誌『かきのたね』vol.51より | 株式会社 鈴木工務店 (suzuki-koumuten.co.jp)

ニッチのような畳間~空間の活用と工夫

階段脇のちょっとした小空間を活用した畳間もあります。こちらも子育て世代の家族の家ですが、なにしろ元気に走り回る子どもたち。フラットにつながるワンルーム状の間取りをストレスなく使い倒します。

子どもたち(孫たち)と過ごすために度々泊まりに来るおじいさまの寝床としても活躍しています。

畳3枚ほどの空間ですが、地窓を設けて視線を抜いたり、押し入れを浮かせて足元を広げたり、数字以上にゆったりと感じられる工夫を施しています。

*写真の住宅「のびのびと」の事例画像をもっと見る→のびのびと | 株式会社 鈴木工務店 (suzuki-koumuten.co.jp)
*「のびのびと」の暮らしのスタイルを見る→家じかんを「のびのびと」・季刊誌かきのたねvol.39より | 株式会社 鈴木工務店 (suzuki-koumuten.co.jp)

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いかがでしたか。様々なスタイルがありますが、いずれも家族の暮らしのイメージをもとに計画しています。だからこそ、しっくりくる畳間が出来上がるのですね。

入口は、「インテリア的に好みだから」とか、「なんとなくあったら便利そう」でも構いません。そこからさらに、同じ畳間でもさまざまな提案があることを知ったうえで、ぜひ家族の暮らしと使い方のイメージまで考えを巡らせてみてください。もしかしたら、うちの家族には必要ないかな、とか、もっとこんな使い方ができたらいいな、など方針やアイデアが浮かんでくるかもしれません。家づくりでは、そうした思いをどんどん設計者に投げかけてくださいね。

自分たち家族のための住まいづくりは一つひとつ、検討と決断の連続ですが、事例や暮らし方を参考にしながら考えるときっと楽しみがふくらむはずです!もちろん、設計施工の鈴木工務店では暮らしや住まいに合った提案をしていますので、ぜひご相談ください。