大工が加工する曲線(面) リノベーションの現場から

鈴木工務店の季刊誌『かきのたね vol.55 』掲載の「ものづくりの現場から」を紹介します。

自在な造形を設計が図面に起こし、大工が造作する

曲線定規を当てながら加工した下地。曲面は少量の水を含ませながら曲げていく

内部のボード張りが進むリノベーションの現場※です。弧を描いていた既存天井の面影を継いで、カテナリー曲線(ロープなどの両端をもって垂らしたときにできる曲線)のアール天井で仕上げなおします。

加工場での曲線定規づくり

下準備は工務店の加工場で。原寸大の図面を板に転写し大工が切り出します。現場では曲線の定規となり、これに沿って野縁を渡し、曲面となるよう下地ボードを張っていきます。

このボード張りも、少量の水分を含ませながら曲げていく工夫が必要で手間と技術を要します。

仕上げ後の様子

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大規模改修進行中。既存を生かしながら新しい住まい手の好みを反映するこだわりのリノベーション@麻生区 | 株式会社 鈴木工務店

この記事の監修者

志村 芳彦

現場管理・アフターメンテナンス統括

志村 芳彦

Shimura Yoshihiko

一級建築士

1998年入社以来、設計、アフター、現場と家づくりのすべての流れに携わり、お客様と共につくる喜びを日々実感しています。