自然と暮らす家族の巣「家・くらし見学会」を終えて
6月20日(土)に、町田市広袴町にて「住んでいる人に聞いてみよう」家・くらし見学会を開催しました。
今回ご案内したのは、入居から10年が経った住まいです。
完成したばかりの家とは違い、日々の暮らしの積み重ねや、家族の変化に合わせた使い方を実際に見ることができるのが、「家・くらし見学会」の魅力です。
当日は、お住まいの方からも、暮らしの中で感じていることや実際に役立っている工夫について、いろいろなお話を伺うことができました。
一年中、家全体をゆるやかに整える暮らし
印象的だったのは、エアコンを一年中つけたままにしているというお話です。
暑い日も寒い日も、室温を大きく上下させるのではなく、家全体をゆるやかに整えながら暮らしているとのことでした。
また、洗濯物は室内干しが基本とのこと。
里山に近い環境のため、外に干すと鳥の糞に悩まされることがあり、室内で干すようになったそうです。
基本的にはお風呂場で乾燥させ、冬場はリビングに干すこともあるとのこと。
一年を通して空調をゆるやかに整えているため、室内干しも日常の中に無理なく取り入れられている様子が感じられました。
室内干しというと湿気が気になる方も多いかもしれませんが、断熱性や空気の流れ、素材の調湿性などが整っていることで、無理なく日常の中に取り入れられている様子が感じられました。
10年経って味わいが増したコルクの床

水回りの床素材、飴色に輝くコルク
洗面所の床には、コルクが使われています。
コルクは足ざわりがやわらかく、調湿性にも優れた素材です。
10年が経った現在は、色味が深まり、飴色にきれいに輝いていました。
新しい素材の美しさもありますが、時間を重ねることで生まれる表情には、また違った魅力があります。
日々使う場所だからこそ、素材がどのように変化していくのかを実際に見られることは、とても参考になるポイントでした。
子どもの成長に合わせた安全の工夫
こちらの住まいは2階リビングのため、階段まわりの安全対策についてもお話を伺いました。
お子さんが小さい頃、階段から落ちないようにガードをつくってもらったことが、とても役立ったそうです。
住み始めてからの暮らしに合わせて、必要な工夫を加えていけることも、長く暮らす家では大切なことだと感じます。
また、窓まわりにも工夫がありました。
窓の前にポリカーボネート板を入れ、転落防止になるようにしながら、必要に応じて外せるようにしてあります。

小さなお子様の落下防止用ポリカーボネート板を入れるための一工夫。
目立ちすぎず、暮らしの雰囲気を損なわないように考えられていたことも、お施主様にとって嬉しかった点だったそうです。
安全性と見た目の自然さ、その両方を大切にした工夫でした。
今の暮らしに合わせて、照明も変えていく
ダイニングまわりの照明についても、暮らしの変化が表れていました。
現在は、お子さんがリビングで勉強をしているため、市販の調光できる照明を使っているそうです。
明るさを調整できることで、勉強にも普段の食事にも使いやすくなっています。
もともとはルイスポールセンの照明を使われていたそうですが、お子さんが巣立った後には、また戻したいとのことでした。
家は一度完成したら終わりではなく、家族の年齢や暮らし方に合わせて、少しずつ使い方を変えていくものなのだと感じます。
計画段階で感じていたこと
見学会では、家が完成してからの暮らしだけでなく、計画段階のお話も伺うことができました。
お施主様からは、打合せのたびに思っていた以上の提案があり、それがとても嬉しかったというお話がありました。
敷地の条件や、ご家族の暮らし方を踏まえながら、自分たちでは思いつかなかった視点で提案してもらえたことが、家づくりの楽しさにもつながっていたそうです。
完成してから10年が経った今、当時の提案が日々の暮らしの中で活かされていることも、今回の見学会で感じられたことのひとつでした。
10年後の住まいを見るということ

里山を額縁に収めたような窓
今回ご参加いただいた方からは、「10年後の住宅の状態を見ることができて満足した」というお声もいただきました。
新築時の美しさや性能だけでなく、10年暮らした後に素材がどう変化しているのか。
家族の暮らしに合わせて、どのように使われているのか。
住み始めてから役立った工夫は何だったのか。
そうしたことは、図面や写真だけではなかなか分かりません。
実際に暮らしている住まいを見て、住まい手の声を聞くことで、これからの家づくりをより具体的に考えるきっかけになります。
今回の見学会では、里山の景色とともに暮らす住まいの心地よさだけでなく、10年という時間を経て見えてきた家の表情や、暮らしに寄り添う工夫を感じていただける機会となりました。

ご家族が選んだ土地は、豊かな自然と田園風景が残る、里山の裾のような場所でした。
ご協力いただいたお施主様、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。







