上野恩賜公園

世界遺産に指定されたル・コルビジェ作西洋美術館で開催されている「クラーナハ展―500年後の誘惑」と国立科学博物館で、1940年9月遊んでいた近くの村の 子供たちによって偶然発見された「ラスコー展」を梯子してきました。Page0001

「ルカス・クラーナハ(父、1472-1553年)は、ヴィッテンベルクの宮廷画家として名を馳せた、ドイツ・ルネサンスを代表する芸術家です。大型の工房を運営して絵画の大量生産を行うなど、先駆的なビジネス感覚を備えていた彼は、一方でマルティン・ルターにはじまる宗教改革にも、きわめて深く関与しました。けれども、この画家の名を何よりも忘れがたいものにしているのは、ユディトやサロメ、ヴィーナスやルクレティアといった物語上のヒロインたちを、特異というほかないエロティシズムで描きだしたイメージの数々でしょう。艶っぽくも醒めた、蠱惑的でありながら軽妙なそれらの女性像は、当時の鑑賞者だけでなく、遠く後世の人々をも強く魅了してきました。」カタログより

ユディトやサロメ、ヴィーナス、そして正義の寓意は、見るものに誘惑に引き込まれ自然と口元に笑みが浮かんできました。そして、絵画を大量生産したわけですから、売れなくてはいけない、あのエロティシズムの「誘惑」がクラーナハの考えた強力なるセールスポイントと一人で合点しました。1月15日(日)まで。

「ラスコー」は旧石器時代に総延長200mにも及ぶ暗い洞窟に石製手燭の灯りを頼りにクロマニヨン人が残した洞窟壁画です。教科書等では知っていましたが、今回は原寸大で洞窟の一部が再現されておりその洞窟を通り古代人になりきることができました。壁画の迫力、構図、色合い、表現の技術力などが理解できるとともに、引き付けられました。2万年前の作品です。現在は、実物に対面したくなりましたが、洞窟は完全封鎖で研究目的でも入れないそうです。ラスコー展は、2月19日(日)まで。

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