収納計画の考え方 団地リノベの場合

収納計画は、まず不要な物を減らすことから。「それができれば苦労はないよ」という声が聞こえてきそうですが。。。実際、「物が多いので収納場所を確保したい」とリクエストする方は少なくありません。けれど、収納スペースにもコストがかかっているって考えてみてください。土地を買って家を建てて--使わないもので溢れた収納スペースが広ければ広いほど、高いコストをかけていることになるのです。また、家としての居心地の問題もあります。集合住宅のリノベーションであれば、限られた面積の中でいかに居室の居心地をよくするか、というのが大切なポイントになりますよね。収納家具に床面積を取られてしまえば、それだけ居室を狭く感じることに。コンパクトな集合住宅であれば納戸の確保にも苦労します。そこで有効なのが、造作収納です。

写真は先月完成した藤の台団地のリノベーション事例です。蔵書の多い住まい手には、スライド型の本棚を提案しました。壁面収納と一体型のテレビ台は、見た目以上の収納量があります。

物を使う場所にしまう分散収納は、収納部屋を確保しにくいコンパクトな集合住宅でも有効です。きちんと収納計画されていると、物の露出が少なく、居心地も使い勝手もいい住空間が実現できます。

 

鈴木工務店では、建築空間に調和する収納計画を、大工と設計のマッチアップで実現します。造作家具や仕上げの下準備など、大工加工場である「工房」では日々ものづくりが進行中です。ご見学ご希望の方は、毎月第3土曜日に開催している家づくりセミナー「ともにつくるいえ」にご参加ください※。「工房」や築150年の茅葺きの「可喜庵」、モデルハウス「家の展示館」を巡るツアーもあります。 (畑野)

※8月は夏の相談会になります。詳しくはお問合せ下さい