大きい家がいい?広く感じられる家がいい? 町田市で注文住宅をつくる鈴木工務店の事例から

建て替えで45坪の家を30坪弱にダウンサイジングしたT邸。庭を確保して季節ごとの緑を楽しんでいます

広さとコストのせめぎ合い?

広い敷地があると、つい家も大きく考えたくなるのが人情?です。特に、素直な整形地で面積にも余裕があれば、ハウスメーカーなら建蔽率・容積率maxの提案をしてくれるでしょう。(その結果の建築費は知りませんが・・・)

つい先日も、上記のように良好な条件の土地を入手された方とお話をする機会をいただきました。終の住処を計画中で、これからの暮らしで実現したい暮らしと空間を具体的に思い描いていらっしゃいました。とてもワクワクするお話でしたが、やりたい事、欲しい空間を列挙していくと、どんどん家が大くなっていってしまいます。結果、ご予算と広さのバランスが取れず、弊社での家づくりが難しくなってきてしまいました(無垢の木をはじめとした自然素材を使い、断熱・気密性能を高めて創エネも行うゼロエネルギー住宅をつくる)。

今は広い家への欲求が強いけれど、コストバランスや広さ以外の事柄に重きを置く状況になったら、改めて鈴木工務店の家づくりを利用して夢を叶えてください!とお話しさせていただきました。今回は、そんな鈴木工務店の家づくりの特徴を広さに絡めて一部紹介します。

ダイニングが中心のI邸のLDK。天井の高さにもメリハリをつけてこもれるリビングと庭につながる開放的な集うダイニングつくりました。

n LDKの「n」を見直してみよう。兼用できる空間づくりで暮らしを豊かに

家への夢とコストバランスを探りながら、「大きな家」ではなく「広く感じる」あるいは「広がりが感じられる」家を提案するのが、鈴木工務店の特徴です。

3LDKとか4 LDKなど、部屋数で家の大きさを検討する人は多いと思いますが、その数字、本当に必要ですか?というところから考えてみます。

数字が入るnの中身はなんでしょうか。主寝室、子供部屋、趣味室、仕事部屋、ゲストルームなどなど。その中で、多用途に使える空間でも十分足りる部屋はありませんか?

例えば、ゲストルーム。リビングにつながる小上がりの畳間があれば、普段は襖を開け放して広々としたリビングに、来客時は襖を閉めて個室化すれば客間になります。

あるいは、玄関を板土間にしてリビングにつなげる例もあります。板土間を広めにとり、自転車の手入れや陶作室として兼用したり。

子供部屋も小さい時は広めの1室空間にしておいて、成長に応じて間仕切り壁を作ることも多々あります。使用頻度の低い小割の子供部屋よりも、広々としたプレイルームとして活用できれば、子供も思いきり遊べますし、親もリビングが散らかってイライラすることもなくなるかも?

一方で、最近の仕事部屋についてはリモートワークの普及で音の問題もクリアできる個室化する必要もありますので、ここはワークスタイルによって決まってくるところですね。

リビングは広さよりも「過ごし方」をリアルにイメージしてみよう

鈴木工務店ではお客さまに「リビングで何をしますか?」とよく尋ねるのですが、各人がスマホで動画やSNSを見ながらなんとなく同じ空間にいるというスタイルが多いように感じます。昔と違って、家族でTVを見る団欒スタイルはあまり聞かれなくなりましたね。

リビングは単に広ければいいというわけでもなく、どちらかというと食事も宿題もできる大きなダイニングテーブルが中心のプランがしっくりくる家族もいるわけです。

自分たちの暮らし方に照らし合わせて、リビングの位置付けや広さ、居場所のつくり方を考えるとことで、「我が家の居心地」の良さをグッと高める道筋が見えてきます。

隣接する北側の並木に面して眺める窓を配置。椅子に座った目線と並木の緑の高さを考慮。北窓はトリプルガラス採用で断熱性能を確保しました。

住まいに広がりを感じさせる「視線の抜け」

家の面積的な大きさ以上に広がりや解放感を得られる空間ってありますよね。そこには必ず建築的な工夫が施されています。視線の抜けもその一つ。敷地の立地環境を読み解き、視線を向ける場所を探し出します。

そして、室内での過ごし方も加味して視線の抜ける窓を計画します。畳間なら床座、リビングならソファやローチェア、ダイニングや書斎なら通常の椅子に座った時の目線の高さも考慮します。階段などの移動空間にも視線が抜ける窓をつくると、さらに家全体の広がり感が増します。

「高い天井」や「大きな窓」が目を引く住宅CMもありますが、大事なのは「抜け」と、その先に何が見えるかなのです。一様に高かったり大きかったりしても居心地の良さにつながらなければ何の意味もないんですよね。

いかに効果的な「視線の抜け」をつくれるかは設計士の力量次第ですが、住む人、特に土地探しからの家づくりをする人は、視線の抜けをつくれる立地環境をチェック項目に入れておきましょう。

5人家族、延床面積30坪未満のM邸。コンパクトながら庭を広く取り、子供が成長してきたら庭に小屋を建ててDIYを楽しみながら暮らしを拡張する構想も。

家の中にひとつ広い空間を。庭とのつながりも重要です

各個室はミニマムでも、家族や友人が集まる場所を広く取ることで住まいが豊かに感じられます。要はメリハリですね。それも単に建蔽率いっぱいに広く取るのではなく、庭とのつながりをつくって広がりを感じられると良いでしょう。

鈴木工務店では隣地境界線から最低でも1m離して建物を配置します(民法では最低50cm)。これは、家の外周部を歩けて基礎から外壁まで目視できる為に有効な配置計画なのですが、要するに敷地目一杯に建てないということです。庭も確保して家づくりの際に一緒に提案することで、室内から見える景色をつくります。

鈴木工務店の家づくりを「家の広さ」に絡めてご紹介しました。家づくりを考えている人のヒントになれば幸いです。モデルハウス「家の展示館」にご来場いただくと、blogの内容を実際の空間で体験していただけます。見学は随時受付中です。ゆっくりお過ごしいただけますのでよろしければお出かけくださいね。